こんにちは。こうきちです。
日本人がベトナム人や外国人と働くときに、なかなかうまくコミュニケーションが取れず、結果的に「採算が取れていない」「成果物の品質が悪い」「効率が良くない」など上手くいっていないは多々あることです。
その原因はどこにあるのか、どうすれば改善できるのかを筆者の経験をもとにご紹介したいと思います。
ベトナム人と既に働いている方や、これから一緒に働こうとしている方の参考になるのではと思います。また、既に一緒に働いているけど、思ったようにうまくいっていない方の悩み解決の糸口になれば幸いです。
★こんな方に読んでほしい
・ベトナム人(外国人)と一緒に仕事しているがうまくいっていない
・仕事を任せたけど、結果を見たら全然できていなかった
・何回同じことを言っても改善してくれない
・相手が何を考えているのかわからない
筆者について
はじめに私自身のことを紹介しておきます。
- 2014年から現在(2021年)まで7年間ベトナム人と一緒に仕事(ソフトウェア開発)
- 5年近くベトナムのハノイに駐在
- プライベートでもベトナム人や他国籍の友達とよく遊ぶ(最近は日本人よりも多い。。)
はい、ご覧の通り、公私共にベトナムに溢れています。
いろんなタイプのベトナム人と接することで、嫌になることもあれば良いこともあり、仕事の成功/失敗も数多く経験しました。
7年間もベトナム人と一緒に仕事をしているので、拙い日本語であっても相手の言いたことは理解できますし、相手の理解しやすいテンポと言葉で話しています。ソフトウェア開発をする上でも、「MTGの開始時間に遅刻する」「定時ですぐに帰ってしまう」「コーディング規約や仕様書をちゃんと見ていない」など様々な失敗はありましたがこれからご紹介する考え方で改善してきました。
そんなこんなを繰り返した結果、一概には言えませんが、ベトナム人の思考傾向は理解していて、どういう状況でどんなミスが発生しやすいかもわかります。
この経験をもとに、ベトナム人と仕事をする上で失敗しないための方法をご紹介したいと思います。
仕事で起きる様々な問題
外国人と仕事をする時に壁となるのは、「言語」「習慣」「考え方」だと思います。
「言語」については翻訳やコミュニケータを介すことで、壁はなくなります。
しかし、「習慣」や「考え方」は相手の生まれ育ってきた土地や環境が大きく影響しており、日本人である私たちとは大きく異なる場面が多々あります。
- 時間を守らない
- 成果物の品質が良くない
- 仕様書をちゃんと読んでいない
- 報連相が足りない
仕事では、主にこういったところで問題が発生すると思います。
プライベートで付き合う分にはルーズなところは気にならなくても、いざ仕事となるとお金や納期が関わっているので蔑ろにはできませんよね。
実は、上記の問題は全て「習慣」や「考え方」の違いから発生しているのです。
独特な日本人の特徴
最初に外国人と仕事をする時に上記のような問題が起こって、ストレスを感じる日本人は多いと思いますが、それは自分基準(日本的視点)で物事を考えているからです。
世界を見渡せば、ベトナムに限らず時間にルーズな国は山ほどありますし、国によって報連相の重要度も変わってきます。最後に成果物さえできれば良いという成果主義の国もあります。
国によって「習慣」や「考え方」が違うため、物事の優先度や仕事の進め方も異なります。
逆を言えば、日本ほど時間を気にしたり、綿密な報連相を求めたりする国はそうそうありません。
日本人という人種が特殊なだけで、他の国では一般的なこともあるのです。その日本人の特異性が外国人との仕事で摩擦が起きる原因となります。
それぞれのスタンダード
日本が時間に厳しく、細かいことまで気にする文化である一方、ベトナムにもベトナムの文化があります。
日本人なら「10時に集合」と決めたら「9時50分に着くようにしよう」「渋滞してるかもしれないから早めに出よう」と考える方は多いと思いますが、ベトナム人の場合は「10時ぴったりにつけばいい」「10時15分までなら遅れても問題ない」と考えていることが多いです。
それはそのベトナム人がこれまで生まれ育った家庭や環境によりますが、20年以上その考え方で生活してきた人であれば、突然習慣を変えることは難しいでしょう。
また、品質が良くないというのもその品質に対する考え方が違っていて、日本人は100%一致していないといけないと考えていても、ベトナム人は7〜8割一致していれば十分だろう、と考えているケースもあります。
つまり、自分のスタンダードだと思っていることは共通認識だと思い、相手のスタンダードとズレがあることになかなか気づきづらいのです。
魚を使った日本料理とベトナム料理
例えば魚を使った鍋を作るとしましょう。
鍋料理は日本にもベトナムにもありますが、味や作り方は大きく異なっています。
日本では、魚を三枚おろしにしてできるだけ骨は料理に入れないように料理する過程で取り除きますよね。
ベトナムでは、魚は輪切りにして背骨や小骨がついたまま鍋に入れます。骨は食べる時に取り除けば良いという考えがあるのです。
これはどちらが正しいというわけではないですが、その土地の文化によって考え方が違っているために料理の仕方も異なっています。
日本の料理店で働くベトナム人に、「魚は輪切りじゃなくて三枚おろしにしなさい」とだけ指導したら、「なぜそんな難しい切り方をするのか」「食べる時に骨を取ればいいじゃないか」と思うかもしれません。
例え、魚は三枚おろしに捌いていたとしても、目的や効果を理解していないと、骨が混じっても何の問題ないと思ってしまっているかもしれません。
これは表面上は仕事ができていたとしても、蓋を開けてみると品質が良くない状況と一緒ですね。
「できるだけ調理の際に骨を除き、お客様に骨を取る手間をかけさせない」
「骨が料理に多く混じっていると、お客様はこれを雑な料理だと思ってリピートしてくれなくなる」
このような背景を一緒に伝えることで、日本の魚鍋を作る時にはできるだけ骨を入れてはいけないんだと認識してもらうことが品質の向上につながります。
相手を認めること
ここまでの話をまとめると、大事なのは「相手を認めること」です。
前提として、お互いの「習慣」や「考え方」を認識します。
ベトナム人と一緒に働く場合、「時間を守れ」だの「こまめに報連相しろ」だの頭ごなしに言ってもうまく行きません。根本の改善にはならないし、お互いに理解しあえず仲が悪くなるだけです。
時間を守るメリットと守らなかった場合のデメリットを伝えて、本質を理解してもらう必要があります。こまめな報連相をするとどんな良いことがあるのか、しなかった場合はどんな悪いことが起きそうなのか、をしっかり説明してあげる必要があります。
これは日本人という人種が共通的に持っている「習慣」や「考え方」を分解して詳細に教えてあげる作業にあたります。背景・目的・効果を丁寧に話しましょう。
逆に、相手が時間を守らなかったり報連相がない場合は、その理由を聞いてあげると良いです。相手の思っている考えを理解して、そこからお互いが譲歩できる解決策を導き出していくことが大切です。
つまり、お互いに理解して、認め合うことが重要です。
さらに良い方法?
お互いを認めることの先には、相手のファンになることがあります。
ファンというのは、相手のことが好きであり、自ずともっと知りたいと思ようになることです。尊敬することに似ています。
その状態になれば、魚の骨を取り忘れるということもないでしょうし、日本料理の真髄を積極的に求めていきます。こちらから教えなくても、魚や鍋理以外の日本式の調理方法を自分から学ぶ姿勢になります。
実際、私自身もこの状態に近いかもしれません。
ベトナムに長く住み、ベトナム式の人付き合い(距離感)や時間感覚、ベトナム料理、建築物など、様々なことを受け入れた上でそれが好きと思えるようになっています。例え嫌な部分が見えたとしても、ファンとしての余りある思いでカバーできます。笑
まとめ
いかがでしたでしょうか。
自分本位の考え方にならず、相手がどう考えているのかを考えるようにすると、解決の糸口が見えてくるのではないでしょうか。双方のスタンダードを背景・目的・効果に分解して話し合ってみると、お互いにやりやすい方法が見つかると思います。
究極的に言えば、全世界の人が相手を認め合えば、平和な世界になるとも思っています。自分本位の考え方で相手のことを考えず、認めず、スタンダードが異なっているため偏見差別や戦争が起きると思っています。(話が拡散してすみません)
この記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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