日本でもお馴染みの蓮の花。
実はベトナムの国花でもあるんです。
ベトナム航空のデザインにも用いられたり、何かとベトナムのイベントごとには蓮の花が登場します。
シーズンの6月になると、ハノイの西湖周辺では蓮の花を売るおばちゃんたちが出現します。
花はほぼ買わない筆者ですが、通りがかりに見かけた蓮の花に惹きつけられたので、思わず二度見して立ち止まってしまいました。
1束の値段を聞いてみると妥当な7万ドン(350円)だったので迷わず購入。
しかも、この蓮の花は蓮の葉に巻かれている形でなんともお洒落です。
ちょうど自転車に乗ってたので、フレームにくくりつけてくれました。自転車にくくりつけるという発想がなかったので驚くとともに、自転車がかなり映えました。
どのくらいで咲くの?
家に持ち帰ってみると、翌朝には満開に咲きました。
花が大きいので花瓶を分けて隙間を作ってあげるところがポイントです。そして包んであった蓮の葉も写真のように広げておくと粋です!
そのさらに翌日にはだんだん花が散り始め、3日目の朝にはこのような姿になりました。
一見、残念な姿に見えますが、過去の詩人の唄が頭をよぎります。
花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに
小野小町 (9番) 『古今集』春・113
ぼーっとしていると、すぐに老けてしまいます。
どんなものも永遠はなくいずれは終わりは来る、人生も似たようなもの。
それがまた儚く美しい。
「無常感」
ふと、生き方を見つめ返すきっかけになりました。
西湖の蓮園
西湖の北側には蓮園が多く広がっています。
よく探してみるとポツポツとピンクの花が咲いており、ベトナム人にも人気の写真撮影スポットとなっています。伝統衣装のアオザイを着て蓮の花を一輪手に持って写真を撮るのが一般的です。
私が通った時はまだそこまで咲いていなかったので写真撮影している人も多くはありませんでした。
もともと、ここの蓮園の蓮は咲く前に刈り取って別で売っているようなので、上野の不忍池のようにたくさんの花が咲き誇ることはあまりないかもしれません。
さいごに
普段見落としがちな街の風景に目を止めていると意外な発見があるもので、生活に新しい風が吹き込みました。
みなさんも何気ない日常に目を向けてみてはいかがでしょうか。
コメント