みなさんはベトナムの結婚式に参加したことはありますか?
筆者はベトナム(ハノイ)に住んで3年半になりますが、結婚式に20回近く参加しているため、参加だけはベテランです。同年代のベトナム人は次々とゴールインしていきます。。
ベトナムでは結婚年齢は若く、20代前半から結婚ラッシュが始まります。
平均年齢29歳の国ですので、結婚式も毎週末至る所で開催されています。
まだ参加したことがない人も、これから参加予定の人も、
「ベトナムでの結婚式は日本とどう違うのか」
「参加する際に知っておきたいこと」
など、ぜひこの記事が参考になればと思います。
※筆者の経験則で書いていますので、地域や宗教により異なる場合があります。
招待は突然に
まず日本と大きく異なるのは時間感覚です。
ベトナムでは結婚式当日の2~3日前に招待状をもらうことが多いです。1週間以上前から招待状を配っているのを見たことがありません。
ただ、招待状をもらう前に、いつ頃結婚式やるのかを噂で聞くこともあるので、常に情報のアンテナを張って、予め自分の中で予定を開けておく”気配りスキル”が必要になってきます。
ご祝儀はいくらくらい?
ご祝儀は20万ドン~50万ドン(約1000円~約2500円)が相場です。
普通の友達なら20万ドン(約1000円)で、親しい友人や会社の上司であれば50万ドン(2500円)が一般的のようです。
私は日本人補正がかかって、なんとなくいつも50万ドン(2500円)を包んでいます。
ご祝儀袋は特に決まっておらず、通常の無地の封筒でも何でも構いません。自分の名前だけは書いておきましょう。
招待状が直前に渡されるので、当然出席できない場合もあります。その時はご祝儀は他の出席者に持って行ってもらいます。基本的に、出席/欠席のハードルが日本よりもかなり低いように感じます。
ラフな服装でもOK!?
招待客の服装はかなり自由です。
特にスーツにこだわる必要はなく、ジーパンにTシャツでもOKです。
女性もドレスを着る必要もなく、通常の私服でOKです。
中にはおしゃれをしたくてスーツやドレスを着ている人も見かけます。
日本のようにスーツの色指定や新郎新婦より派手過ぎないようにする、というしきたりは特にないのでとても気が楽です。
ただ、新郎新婦の親族は、女性は伝統的衣装のアオザイ、男性はスーツで着飾ります。
新郎はスーツ、新婦はウェディングドレスを着るので、ここは日本と似ていますね。
仏教徒が多い国ではありますが、日本と同様に最近の若者は無宗教者が多いため、特にこだわりはないようです。
ベトナム人女性は普段あまり濃い化粧をしないのですが、結婚式では新婦はいつも以上に化粧をしているので、式当日に会うと別人のように見えることもしばしば。
出入り自由!?
式と食事を合わせて1時間~3時間が一般的です。
内容としては夫婦の誓いや指輪の贈呈、そして誓いのキスです。
他にもケーキカットや親族の挨拶なども行われます。(日本と同じ感じですね)
それらは披露宴会場で行われることもありますし、実家で行われることもあります。そのため、一連の式が終わった後はその場で食事が始まります。
帰るタイミングは人それぞれで、特に締めの挨拶などはないため、食事が終わった人(グループ)から自然解散します。気づいたら周りのテーブルに人がいなくなっていたってこともしばしばです。
私も最初の頃はいつが終わりなのか、そわそわしていましたが、待っていても誰も「終わり」とも「帰れ」とも言ってくれません。自分のタイミングで帰ります。
ここが日本と大きく違うので衝撃を受ける方も多いかもしれません。しかし、時間に縛られない自由な風潮と捉えれば、とても快適です。長くても3時間なので、一日が結婚式だけで終わることなく、他に予定を入れることもできるでしょう。
ちなみに、会社の大勢集まる飲み会でも同じように自然解散するので、最初だけちょびっと参加なんてことも可能です。
過去に、仕事のある平日のお昼休みに1時間半で結婚式に参加したこともあります。
幸い会社から近い結婚式場だったため移動時間もそこまでかからず、結婚式とその場で披露宴をおこない、サクッとご飯を食べて切り上げてきました。
文化の違いではありますが、私からしたらこの手軽さも魅力です。
とにかく歌って踊ろう
結婚式をして、披露宴で食事を開始しますが、しばらくするとカラオケをする人が出てきます。披露宴ステージで参加者が自由にカラオケをしてダンスもします。
楽曲はYoutubeのカラオケを巨大Bluetoothスピーカーで流すので、基本、どんな楽曲にも対応可能です。みんな自分のお気に入りの歌を歌います。
知らない人同士ですが、歌って踊って仲良くなることもあります。
歌うのも踊るのも自由です!
田舎と都会
新郎新婦がハノイなどの都会に住んでいれば、結婚式は田舎(実家)と都会両方でやることもあります。
実家が離れている場合、実家では親族や地元の友達などを招いて結婚式を行います。その後、都会の方で会社の同僚や友人などを招いて披露宴をすることもあります。
実家で行う場合は、本当にその実家の敷地内でおこなうか、狭くて入りきらなければ家の前の道路にはみ出して行います。そのため、結婚式の日はそこが通行止めになることもあります。(通行止めになっても文化なので周りの人は特に気にすることはないようです)
前夜祭
実家で結婚式を行う場合、前夜祭をすることもあります。
親しい友人や地元の友人など、みんなで夜まで飲んでカラオケをして、どんちゃん騒ぎです。
基本的にベトナムでは家の中(ドアは開けっ放し)でカラオケをすることが多く、夜10時を過ぎてもカラオケの音が聞こえてきます。気になる人はいると思いますが、特に止めに行く人は見かけません。お互い様の文化なんでしょうかね。私も気にならなくなってきました。
結納式
日本ではなかなか見ないですが、ベトナムでは結婚式の前に結納式をおこないます。
新郎の家から新婦の家へ結納品を納めに行った後、そこで披露宴があります。
この際、新郎の男友達7人が結納品を運び、新婦の女友達7人が待機しています。
結納品は、お米、お酒、子豚、お菓子など様々です。その中に、お年玉袋に入れたお年玉を忍ばせます。5万ドン札などの小銭を使います。
新郎と新婦の家が離れている場合は、車で移動したり、飛行機で行って別日に行うこともあるそうです。
日本人とベトナム人の結婚式
私は日本人&ベトナム人の結婚式に参加したこともあります。
その時は新婦(ベトナム人)の実家で結婚式を行っており、新郎方の家族(親と兄弟)もそこに参加していました。
新郎の家族はベトナムに来ること自体が初めてだったようで、文化の違いというかベトナムの勢いに押されて困惑されている場面もありました。在住者である私でも驚愕することはあるので、当然のことだと思います。
親族が次々にテーブルに周ってきて10分に1回乾杯したり、100人近いベトナム人(新婦方の親戚友人)に囲まれれば、そうなるのも頷けます。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
日本とベトナムで異なる点は結構多いですよね。キリスト教信者であれば教会で行うこともありますし、他にも地域によって様々な結婚式があるかもしれません。
今回は私の経験則に基づいたベトナムの結婚式についてお伝えしました。
ぜひ、みなさんの参考になればと思います。