ベトナム語が話せるようになるまで|経験談ベースに段階的にご紹介

ベトナム

こんにちは、こうきちです。

ベトナム語といえば、声調が6種類あり、母音の数も日本語より多いため、習得はとても難しい言語ですよね。

とはいえ、日本人がベトナム人と一緒に仕事をする機会はどんどん増えてきているのも事実で、ベトナムへ進出する日系企業、日本に留学・就労に来るベトナム人の数はますます増えてきています。

それをきっかけにベトナム語を勉強始める方は多いのではないでしょうか。

今回はベトナム語をどのくらい勉強すればどのくらい話せるようになるのか、自分の経験を元にご紹介したいと思います。

★こんな方に役立ちます
・これからベトナム語を勉強しようと思っている方
・ベトナム語を勉強し始めたけど先が見えない方

筆者について

まずはじめに自分自身の紹介です。

私はベトナム語を勉強し始めて約5年ですが、日常会話は自信はあります。
専門的な言葉や普段使わない言い回しはまだ苦手ですが、基本的な読み書きと会話はできます。

ざっと、以下のようなことは自分1人でベトナム語でできます。

  • タクシードライバーやお店の人との雑談
  • 銀行での口座開設
  • 家の契約手続き
  • 電話でのタクシー手配、お店の予約など
  • 仕事での質問、業務指示

とはいえ、複雑な説明や知らない単語が多くでてくる会話などはやっぱり難しいです。文章全てを聞き取って理解しているというよりかは、知っている単語をつなげて推測している部分があるので、わからない単語の比率が多いとわからないのです。

そして、5年間のうち3年はベトナム生活、残り2年間は日本での生活です。

ベトナムにいる3年間のほとんどは周りにベトナム人がいる環境で、オフィスではほぼ毎日ベトナム人同士が話すベトナム語をスピードラーニングしていました。(理解していない)
仕事が終わっても私生活では友達や店員さんドライバーのベトナム人とよく話す機会があります。

日本にいた2年間はベトナム人の友達こそいたものの、ベトナム語の勉強はほぼしておらず、会話する機会もほぼありませんでした。たまにベトナム語の教材を見返す程度でした。
なので、この期間は勉強停止期間となります。

詳しくはプロフィールをご覧ください。

どのくらいでどのくらい話せるのか

さて、気になる勉強期間と到達度です。

私の場合はのんびりくまのプーさんペースでの勉強だったので、習得度は遅い方ではないかと思います。本気で習得したい方はもっと密に勉強するので、会話できるようになるのももっと早いと思います。

勉強開始 〜 2ヶ月

最初の2ヶ月はベトナム語のマンツーマンレッスンに通い、発音と文法を一通り叩き込みました。

土日に3時間ずつと追加で予習・宿題をやり、2ヶ月で48時間のレッスンを受けました。土日の3時間はかなりハードです。

最初は母音と子音を一つずつ発音練習していき、徐々に簡単な文章の発声へと移っていきます。発音の間違いがあると、正しく発音できるまで先生が矯正してくれます。これがかなり応えます。

★教材
ZEN外国語教育センター ベトナム語(入門編)

★勉強時間
・マンツーマンレッスン:1日3時間を週2回(合計48時間)
・授業の予習と復習  :毎週約3時間

★到達レベル
・街の看板が徐々に読める
・例文を読み上げることができる

これが終わる頃には、街の看板で「Phở(フォー)」「Cơm(ご飯)」「Trung tâm(センター)」などわかる単語が徐々に出てきて、楽しくなってきます。

会話については教科書の例文を読むのに一苦労で、一文読むのにかなり時間かかります。「私は〜が好きです」のような簡単な文の「〜」の単語を変えて話せる程度で、話す相手も先生だけでした。そのため、自分のベトナム語が相手に伝わるのかどうかは実際のところわかりません。(教えてる先生はそもそも理解しているので)

ここがいちばんの勉強ピーク時期でした。笑
普段使わない左脳をフル回転で働かせるので、午前3時間勉強した後はくたくたです。

3ヶ月目 〜 1年

ここからは基本的に独学になります。
というのも、仕事の関係でマンツーマンレッスンに通えなくなってしまったからです。それでもって勉強頻度はかなり落ちます。

この時期に行っていたことは、基本的に、マンツーマンレッスンで使用していた教材の復習と市販教材の活用です。たまに、ベトナム人の同僚に流行りの若者言葉を教えてもらったり発音を教えてもらったりはしました。若者言葉はやっぱり覚えやすいし使いやすいです。笑

音やリズムについて慣れるため、市販の「キクタン ベトナム語【入門編】」は重宝しました。最初の2ヶ月間で基本文法や単語は覚えていたので、キクタンの短いフレーズ(日本語+ベトム語)の聞き流しは自然と口に出して発音したり音の上がり下がりに慣れるためちょうどよかったです。学習したことを忘れないように短周期で復習できるイメージです。

★教材
ZEN外国語教育センター ベトナム語(入門編)
・キクタン ベトナム語【入門編】

★勉強時間
上記の教材を月に1回くらい読み返したり、CDを聞き流したり程度です。
会話についてはベトナム人の同僚とたまに簡単に会話する程度だったりチャットする程度でした。日本語ができるベトナム人同僚が多いのでつい甘えて日本語で話してしまいがちです。。

★到達レベル
・かなりゆっくり会話できる
・質問ができる
・チャットはある程度基本的な内容はできる

かなーりゆっくり話してもらうと習った簡単な内容は聞き取れます。自分で話しても人によって伝わったり伝わらなかったりです。というのも、外国人の理解できる単語やスピードで話せるベトナム人は、既に外国人とのコミュニケーション経験がある方が多い印象です。つまり、外国人と話したことないベトナム人は通常の速度で話すため、私たちにとっては早すぎたり崩れたベトナム語を使っていたりで理解できないことが多かったです。

また、ハノイの中でも出身地によって発音が違うので全く聞き取れない人も多かったです。その時は鈍りが強かったのもあると思いますが、自分のレベルもかなり低かったのもあります。勝手な印象ですが、タクシーのおっちゃんはかなり難しかったです。笑笑

ベトナム人とのチャットもしていましたが、読み書きはある程度できる印象です。ただし、省略のないかなり丁寧なベトナム語を使ってもらう必要がありました。わからない単語もあるので辞書や教科書を使って調べます。

マンツーマンレッスンの教材の代用としては、基本文法や単語が一通りまとまっている以下の本もおすすめです。日本でもベトナムの書店でも購入可能です。

2年目

この期間は基本的な文法や例文というよりも、もう少しレベルアップした上級編を学びたくなる頃でした。しかし、持っていた教材は入門編だけだったのと、ベトナムでは日本出版の教材が売っていないため、「日本語を勉強するベトナム人用」の教材を使っていました。

Shadowing 日本語を話そう!(中〜上級編)」は外国人用の日本語教材ですが、ベトナム語と日本語が併記してあるため、ベトナム語を勉強する日本人でも使えます。入門編の例文とは異なり、ベトナム人が普段使うようなレベルの例文が集まっているのでとても実用性がありましたが、わからない単語や文法が多くて読み進めるのにかなり苦労しました。少しレベルが高すぎたかもしれません。

ここで読み進めた例文を読んで、ベトナム人の友達に正しい発音を教えてもらったりわからない文法を教えてもらったりしました。

そして相変わらず勉強のペースは低く、気が向いた時にしか勉強していなかったと思います。必要性に駆られないとなかなかやらないものですね。

★教材
ZEN外国語教育センター ベトナム語(入門編)
・キクタン ベトナム語【入門編】
・Shadowing 日本語を話そう!(中〜上級編)
・Tìm lại (ベトナムのロックバンドの曲)

★勉強時間
月に1〜2回上記の教材を読み返し、発音を教えてもらう程度。

★到達レベル
・チャットでの読み書きはよく使う文であれば可能
・会話もよく使う言い回しであれば伝わる
・初対面の人との自己紹介や初歩的な質問会話はお手のもの
・外国人のベトナム語に慣れていないベトナム人との会話は相変わらず苦手
・ベトナムの歌を1曲歌えるようになった
・発音はよく褒められていた(お世辞??)

無闇にお店の人にベトナム語で話しかけて質問しても相手の回答が早くて長くて全然理解できなかったり、相手に伝わらず「はぁ?(ベトナム語で「え?」のニュアンス)」と返されるとこちらのメンタルも大きくやられました。日本語ではかなり強く聞こえる「は?」という発音も、ベトナム語では普通の聞き返しなんです。そのギャップに慣れるのになかなか苦労しました。

また、たまたま同僚がカラオケで歌っていたベトナムのロックが好きになり、そこからその歌よ繰り返し聞くようになりました。歌えるようになるまではそこまで時間かからなかったと思います。さらに、カラオケでベトナム語の歌を歌えるとかなり盛り上がります。笑

3〜4年目(日本にいた期間)

日本に帰国していた2年間はベトナム語勉強のモチベーションはかなり下がっていました。忘れない程度にたまーに教材を見て思い出す程度です。

そしてベトナム人の友達からもらったベトナム人用の「みんなの日本語」を使って、基本文法や例文の総復習です。そう、気付いたのですが、文法に関する教材は最初の2ヶ月間マンツーマンレッスンを受けていた時のものしか持っていなかったので、そこで抜けている文法は未習得だったため、初級教材を使って勉強しました。

なぜベトナム人用の教材を使っていたのかわかりませんが、日本人向けの教材を書店で高額出して買うほどのモチベーションがなかったんだと思います。。

★教材
・Shadowing 日本語を話そう!(中〜上級編)
・Tiếng Nhật cho mọi người (Trình độ sơ cấp 2)
  →ベトナム人用の「みんなの日本語(初級編)」

★勉強時間
3〜4ヶ月に一度、ベトナム人の友達に直接ベトナム語の発音練習や教科書の例文の説明をしてもらう程度。

★到達レベル
・あまり勉強してない期間なので特に進展なし
・語彙力が少なくて決まった言い回しだけつかえる
・決まった言い回しなら会話可能 

5年目

ここから勉強再開です。ハノイにも戻ってきました。

基本的な文法や言い回しは習得していて読み書き会話できるのですが、知っている単語が少ないため話せる会話の幅がかなり狭かったのです。そのため、ここからは語彙を増やして会話に彩りを加えようと考えました。

★教材
・ 5000 từ vựng Tiếng Nhật thông dụng
  →常用日本語単語 5000

ここでもまた日本出版の単語帳を持っていなかったためベトナムで購入できるベトナム人向けの日本語単語帳を購入しました。ベトナム語と日本語両方で例文が記載されているため、学習には問題なしです。

★勉強時間
・週約2回 出勤前の30分間はカフェで単語帳の暗記

★到達レベル
ベトナム人同士の会話も自分の理解ある分野の話であれば聞き取れる
・同じような発音の方言であればなんとか聞き取れる
 →日常会話は問題なく、自分の話す内容はほとんど伝わる
・チャットに関しては問題なく、たまに辞書は使うけど理解できない文章はほぼない
 →崩れた表現や省略文字についても一通り慣れてきた
 →流行り言葉やコアな内容はわからない
・仕事でも質問や簡単な指示はベトナム語で可能
・銀行での口座開設
・家の契約手続き
・新聞記事は約30%ほどの単語しかわからない(専門用語多いため)

勉強を本格的に再開したせいなのかわからないですが、この時期になってできることの幅がぐんと広がった印象があります。基本的に自分1人でいろいろなことができてベトナム語でインプットする情報量も増え、生活がかなり楽しくなりました。

6年目(現在)

最後に現在ですが、より専門的な内容のベトナム語を勉強して、仕事で100%使えるように目指しています。また、主にコロナに関するニュース記事も読み始め、徐々にわかる範囲を増やせていければと思っています。

また、完全に趣味ですが、鬼滅の刃もベトナム語版で読み始めました。もともとNetflixで見ていたのですが続きが気になりすぎて、ベトナム語版の漫画を読んでいます。普段使うベトナム語から普段使わないベトナム語まで幅広く、ほぼ全ての内容に辞書必須です。かなり疲れます。

★教材と時間
・ベトナム語版の日本漫画(鬼滅の刃)
  →週に5時間程度
・オンラインニュース記事
  →毎日1〜3分程度

まとめ

ご覧の通り、5年間勉強しているものの、密度はかなり少なかったので、ギュッと縮めると勉強期間としては3年間くらいでしょうか。笑

とはいえ、5年ほど(実際には3年くらい?)で基本会話や基本読み書きが習得できると考えれば大きくモチベーションにつながるのではないでしょうか。特に順番として最初に基本文法と発音を叩き込むのが、後に独学できる基礎づくりへとつながっていたと感じます。

私は自分のペースでかなりゆっくりと、好きな教材を使って勉強していました。興味のある内容を使って練習していくことも大事ですね。

発音につまづいている方は好きな歌手の歌をひたすら聴いてみる、ベトナム語字幕のベトナム語音声の映画やドラマを見るようにしてみる、などするとベトナム語の発音のリズムや流れと間が潜在的に理解できるようになると思います。

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