こんにちは、こうきちです。
ベトナムは今まさに経済成長の真っ只中!
ニュースやテレビでもその話をよく聞くのではないでしょうか。
筆者が最初にベトナムに来たのは2014年なので、2021年現在まで約7年の月日が経ちました。ベトナムに住んでいると、その活力は毎日のように肌で感じることができます。
今回は、ここ数年で劇的に成長しているベトナムをご紹介したいと思います。
ちょっと昔話チックになってしまいますが、昔の大変さを話したいわけではなく、ここ数年で成長しているベトナムの勢いを読者の皆様にも想像しやすいように感じていただき、どんなところがまだ不便でどんなところに進歩がありそうか、今後さらなる成長が見込まれるベトナムを考える一助になればと思います。
数値から見るベトナムの成長
実質GDP成長率
この表から分かる通り、ベトナムはコロナ前の2019年までは毎年+6.5% 〜 7.0%の高いGDP成長率を保っています。
また、コロナ禍の2020年でも、プラスの成長率を見せており、東南アジアの中ではダントツのトップとなっています。2020年はコロナの流行を厳格な隔離政策で抑えていたおかげもあり、多くのお店も営業して国内移動も可能だったためです。
>「ベトナムのGDP成長率、新型コロナ禍も東南アジアで最高」フィッチ見解
GDPが成長することで、公共バスの基本運賃や大衆食堂などの値段も以前の2〜3倍に値上がりしています。
世帯所得分布
こちらの表から分かる通り、ベトナムでは所得の中間層〜超富裕層の割合が急激に増えてきています。この増加率は世界でもトップクラスの伸びです。
これは20年と言ってもかなり大きく分布が変わってきています。低所得層が中間以上にシフトしており、逆に所得の差もかなり広がってきています。
身近な成長ベスト5!
それではいよいよハノイでの生活で感じる、身近な変化を紹介していきたいと思います!
比較する期間は、基本的に、筆者の初赴任の2014年から現在2021年までの7年間です。
第5位 Vinhomes が乱立
これは建造物の変化として一番目立つかもしれません。
2014年時点では、ハノイのVinhomesといえば、「Royal City」か「Times City」くらいでした。
Royal Cityの地下には巨大なショッピングモール「Vincom Mega Mall Loyal City」が広がっており、スケートリンクや水族館などの施設もあったため、家族やカップル、友達同士、どの層にもうける大人気スポットでした。(※2021年時点では、スケートリンクは営業していますが、水族館はなくなっています)
Royal CityもTimes Cityも、マンション・ショッピングモール・学校・病院などが全て一区域に収まっており、その名の通り、一つの街のような巨大さです。
その後、
・Vinhomes Nguyễn Chí Thanh
・Vinhomes D’ Capitale Trần Duy Hưng
・Vinhomes Green Bay
・Vinhomes Ocean Park
・Vinhomes Smart City
・Vinhomes West point
・Vinhomes Skylake
・Vinhomes Gardenia
・Vinhomes Metropolis
など、ハノイにはどんどんVinグループのマンションが増えていきました。
ハノイ以外に各都市にも建設されています。
ちなみに、Vinグループは、VinhomesのみならずVinサファリやVin Pearl(リゾートホテル)、Vin Mec(病院)、Vin University(大学)、Vin Smart(スマートフォン)、Vin Fast(自動車・バイク)など不動産以外の分野にも注力しており、Vinグループの勢いは留まるところを知りません。
第4位 自動車の量が増えてさらに渋滞
これまではバイクが大量で、道路にバイクの波ができるほどでしたが、近年では車の量もかなり増えてきています。
車が増えることでさらに道路の流れも滞り、渋滞がひどくなることもしばしば。バイクは小さいのでそんなに詰まることはないのですが、車が入ると大きいので渋滞が発生しやすいです。
Jetroの調査によると、自動車保有率は10年間で8.25倍に増えました。2008年には百世帯あたり0.4台だったのが、2018年には3.3台になっているとのこと。
ちなみにですが、同調査によると、エアコンの所持率も10年間で6.49倍に増えたとのこと。2008年には百世帯あたり5.5台だったのが、2018年には35.7台となっています。こちらもすごい伸びですよね。
冒頭でも述べている通り、平均所得が増えているというのが大きな要因ですね。
第3位 日本製品が簡単に手に入るようになった
日常よく使う製品がこれまで日本製のものはあまり手に入らず、日本に一時帰国する時に持ってくることが一般的でした。あれもこれも持ってきたいので、荷物がかさばってしょうがなかったです。
具体的にどんなものがなかったかと言うと、サランラップや化粧水、調味料などです。ベトナムのサランラップは切っても切れずにびよーんと伸びてしまい、しかも脆いので非常に扱いづらかったです。日本のクレラップは最高。化粧品や調味料も売ってないことはないのですが、種類がかなり少なかったです。
2021年現在、イオンはハノイに現在2店舗あり、ハノイ1号店となるロンビエンには2016年、2号店となるハドンには2019年にオープンしました。
イオンの中にはダイソー(4万ドン均一)やコーナン(ホームセンター)を始め、食品コーナーにはTop Value商品が並んでいます。また、UNIQLOや無印良品も市内に出店し始めました。
これらの登場で、日常生活はほとんど困ることがなくなってしまった気がします。
切れ味の良いサランラップや日本製の安心して使える化粧水、豊富な調味料が簡単に手に入ります。
調味料はまだ割高ですが、日本製品を扱うスーパーでは幅広く売っています。以下の記事にその値段などもまとめているので覗いてみてください。
第2位 24時間のコンビニができた
2014年当時は、20時〜21時になるとほとんどの個人商店やスーパーが閉まってしまうので、ちょっと残業していると夜ご飯を買い逃してしまうことがありました。
今ではCircle K や K-market 、Vinmart などのコンビニが街の至る所にあるので、遅く残業したり深夜に買い物したい時など、24時間困ることはなくなりました。
コンビニの中には食品だけでなく、日用品も数多く売っているので、日本と同じようにかなり便利です。ただし、日本のように充実したお弁当はありません。そこがまだ少し不便なところではありますが、今はデリバリーも発達しているのでそこまで気になりません。
第1位 セオムがGrabに置き換わった
そして1番生活が便利になったのはタクシー配車アプリの登場です。
登場前は、道を流れるタクシーをひろうのが一般的で、たまにメーターの進みが早いぼったくりタクシーや小銭がなくてお釣りを払わないドライバーなどがいたので、支払いの問題が大きかったです。
バイクでも、セオム(xe ôm)というバイクタクシーはありましたが、正規に会社として運営しているものではなく、街中のおじさんが声をかけて集客している程度でした。毎回おじさんとの値段交渉に時間も取られ、どちらが譲歩するかの駆け引きもあり、毎回ストレスになっていました。
数年前はUberが台頭していましたが、現在では「Grab」が一番大きなシェアを獲得しており、街に出るとどこを向いても必ずGrabの緑のユニフォームを見かけるほどになりました。これが一番肌で感じる大きな違いですね。
料金もあらかじめシステムの方で決定され、カード決済可能なため、値段交渉や道の間違え、小銭の準備も必要なくなりました。日常の使用頻度が高いため、かなり革新的な進歩だと思います。
タクシー配車アプリがベトナムで爆発的に増加した背景には、このようなものがあると考えています。
・セオムのようなバイクタクシーがもともと存在していた
・日本のように顧客運送の二種免許が厳しく法規制されていなかった
・自家用車の保有率が近年急増している
・ちょうど良い距離感の街規模と狭い道も移動できる機動性がバイクタクシーに合っていた
バイクタクシーを応用した食品や郵送物のデリバリーもアプリで簡単にできるようになりました。バイクで人やものを運ぶのはベトナムにちょうど適しているんですね。今後も”バイク”や”シェア”をキーワードにした新ビジネスも登場してきそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は筆者の目線で感じる違いを5つ取り上げてみましたが、皆様の目にはどのような変化が見えているでしょうか。よかったらコメント欄で教えてください。
今後の5年間でさらに生活に変化が起こると思いますが、それを想像したりそれに自分が携わることができたらもっと面白いですよね。今後記事にしてみたいと思います。
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